双極性障害と診断されてから受け入れるまで患者さんには葛藤があると思います。
双極性障害Ⅱ型と診断された筆者が病気を受け入れるまでには、ある本との出会いがありましたので体験談とともにご紹介させて頂きます。
双極性障害であると医者に診断されたものの・・・ピンとこない
筆者もそうであったように多くの人が、双極性障害という言葉にピンときません。
双極性障害ってなんぞ?という状態です。
やがてインターネットで調べるうちに、以下のような双極性障害の特徴があることに気づきます。
双極性障害の特徴
・昔は躁鬱病と言われていたこと。
・気分がハイのときの躁状態と気分がローのときの鬱状態があること
・躁状態の大きさにより、Ⅰ型とⅡ型があること
・気分障害と言いつつ、実際は気分を司る脳の病気であること
・薬で症状を抑えることができること
そして、以下のような“起業するも失敗して大きな借金を背負い、家族にも見放される等のバッドエンドな患者の例”をインターネット上で多く見つけます。
そこで初めて、この病気が簡単ではないことに気づかされるのです。

診断された直後とういうのは、
えっまさか自分が???
今まで普通に生活していたのに???
うそでしょ
といったように病気を受け入れられないのが普通です。
ちなみに筆者が最初に頂いた感情は
精神病かかるとか人生終わったわ・・・
でした。
仕事・家族・友人などあらゆるものから見放されていくんだろうなという被害妄想も湧いてきます。
なんだかハズレくじを引いた気分でした。
ある本との運命的な出会い。
筆者はそもそも性格的に情報を集めまくるのが好きなのですが、ある日、本屋に行って双極性障害に関する本を片っ端から探してみたことがありました。
統合失調症、うん、これは違う。
発達障害、うん、これも違う。
単なる鬱病、うん、これも違う。
双極性障害、これこれっと。
大きな本屋でしたので双極性障害に関する本だけで5冊以上見つかりました。
その中で2色刷りで、絵が豊富にあって、ページ数が多すぎなくて、めっちゃ読みやすい本が一冊だけありました。
その本がこちらです。
双極性障害(躁うつ病)の人の気持ちを考える本 不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる (こころライブラリーイラスト版) [ 加藤忠史 ]
学術的なお堅い本(鬱と双極性障害の違いはここまでわかったぜ~~的な本)も多い中で、この本は明確に、患者とその家族を対象に、双極性障害と診断されてから、病気を受け入れ、歩き出すまでをサポートしてくれます。
この本を初めて読んだときは衝撃が走りました!!
ん?んんっ!!この本!!俺のこと書いてる!!!
どこかでインタビューでも受けたかな俺、ってぐらいまんま自分の感情や自覚症状が書いてありました汗。
普段は
“本とか家の置き場所とるし!重いし!あるだけマジ邪魔!!、全部捨ててKindleじゃ!!”
と言って、実際に近所のブックオフに大量に本を捨てた筆者が、
気づいたらこの本を買うためにレジに並んでいました。
そして家に帰るや否や、妻に
“お願いします。この本読んでください。”
と頼んでいました。
普段は親でも殺されたのかの如く紙の本嫌っているのに。
病気を受容することができた。
本にも書いてありましたが双極性障害の克服には、
患者さん自身がまずは病気を理解し受容すること。
そして、
患者さんを簡単には見捨てない家族の支え
が必要です。
本を渡したのは妻にもそのことを知ってもらいたかったのでしょう。
患者さん(筆者)自身はもう、
本屋で完全受容の境地に至りましたから。
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